27th


「本人は何の計算もなく筆が動くのだと思いますが、
それは今までの経験があるから。
誰もまねできない領域だと思いますね。」

 

草間彌生さん個展での
智くんのインタビュー

 

これ最初みたとき智くんのダンスを
解説してるのかと思うほど、2人の
表現者の上でリンクするコメント

 

大野さんは、いつも物事の本質を
見抜いて、そこで得たものを
1ミリも無駄にしない人だなと思う

 

積み重ねてきた点と点を
しっかり線で結んで生きてる人

 

その時その時に感謝しながら
大切に摘(積)んできた経験は
"過去"を振り返らなくとも
"未来"の自分を作る糧となることを
ちゃんと知っている。

 

だから過去の栄光に囚われて
がんじがらめになることはないし
常に歩むことを辞めず
『誰も真似できない領域』を生み出せる

 

そんな智くんの根っこは
やっぱりあの京都時代にある。

 

Jr.黄金期。どこへ行ってもファンが集まってくれる
「見られるためのステージ」ではなく

 

どうやったらお客さんが来てくれるのか。
まず集客から考えなくてはいけない
「見せるためのステージ」を
あの若さでとんでもない完成度まで作り上げた
智くん。

 

あまりの真剣さにファンが
舞台に立つ智の名前を呼ぶのも
躊躇する程の雰囲気だったと聞く。

 

『俺の中でビジョンがあって
千秋楽までには思い描いてるとおりに踊れている
それでもう終わり。この仕事はそれでもいい。』

 

京都で極めたと満足し辞めようとした理由。

 

「見(魅)せるためのステージ」を
ボロボロになりながらも突き詰め、
最後までやり遂げた智にとって、
自然とファンの視線が集まる
キラキラした「見られるためのステージ」に戻る
イメージは、もはや無かったのかな。
なんとなく。

 

それは他人の甘さを否定しているわけではなく
極限まで突き詰めた自分自身の靴紐を
緩めたくないという
自分に妥協を許さない智らしい
考えだったのかもしれない。

 

そんな大野さんの"生きる姿勢"が
ほんと好き。

 

"少し" "止まる" と書いて

「歩む」

 

自分の人生に決して妥協をせず
自分と、そして大切な人たちが
これから先の未来も歩み続けるための
道標をつくり姿を見せずとも
今も尚、毎日に彩りを与えてくれる

 

出会えてよかったと心からそう思う


入所記念日は宝物


#大野智